肌荒れ?ニキビ跡?この“赤ら顔”の原因を教えて!
毎年、寒くなってくるこの時期に、「“頬の赤み”が気になる」というご相談が多く寄せられるようになってきます。
寒暖差による赤みなのか、ニキビ跡なのか、肌荒れなのか…自分で見極めるのは難しいですよね。
最近はマスクの着用が日常的になったことで、慢性的な肌荒れに悩む方も少なくありません。
今回は、“赤ら顔”について、詳しく解説していきます。
赤ら顔の種類と原因
「ニキビの治りかけ」の赤み
炎症を伴うニキビができた後のお肌は皮膚が薄くなっており、赤く見える状態になります。
炎症後紅斑とも呼ばれ、お肌が生まれ変わることでもとの正常な状態に戻るので、時間がかかります。
新しいニキビができないようにすること、できたニキビを炎症させないようにすることが大切です。
「菲薄化による」赤み
年齢が進むにつれ、お肌の奥(真皮)のコラーゲンやエラスチンなど「お肌の弾力のもと」が減ると、お肌表面(表皮)が薄くなり、毛細血管が透けて見えるようになります。
洗顔のしすぎだったり、スキンケアやマッサージで物理的にお肌に力を加えてしまうと悪化します。
また、お肌の乾燥も原因の一つと言われています。
お肌に刺激を与えず、やさしく正しい保湿ケアを行い、お肌を育てていくことが改善への道のりです。
「体質」の赤み
生まれつき毛細血管が多かったり血管が拡張していて、頬が赤くなりやすいタイプ。色白のお肌の方に多いタイプです。
子どもの頃から頬が赤い方は、残念ながらスキンケアで改善するのは難しいと考えられています。
最近は美容皮膚科でのレーザー治療が盛んに行われていますが、加齢とともに目立ちにくくなることもあります。
「皮膚炎」の赤み
皮膚の炎症をともなうため、赤みの原因になります。
ヒリヒリする、ほてり感がおさまらないなどの症状があれば、皮膚科を受診しましょう。アレルギーの場合もあるので、血液検査やパッチテストが行われることもあります。
豆知識!酒さって何?
酒さとは、ほほや額などを中心とした長時間続く赤ら顔の総称のこと。
その昔、お酒を飲む人がなると言われていたので「酒」という漢字が使われていると言われています。敏感肌をともなうこともしばしばあります。
繰り返すお顔のほてりと発赤によって発症し、徐々にニキビに似た発疹も出てくることがあります。
ステロイドなどの薬が原因で酒さを引き起こすこともあります。
できるところから対策を!
洗顔、スキンケアの対策
洗顔をするときは、洗顔フォームをしっかりとよく泡立て、手とお顔の皮膚が触れないよう、泡を転がしながら洗いましょう。
スキンケアの際も、こすったり叩いたりせず、やさしく撫でるように行います。
メイク、紫外線対策
赤ら顔の方は敏感肌であることが多いため、メイクや日焼け止め選びには注意が必要です。できるだけ刺激の少ない製品を選びましょう。
メイクをしない方でも日中の紫外線対策はとても大切ですが、SPF値が高すぎるとお肌の刺激となり赤みの原因になります。SPFは34程度を選ぶようにしましょう。(CCクリームがオススメ!)
食事の対策
辛い食べ物、お酒、喫煙は赤ら顔の原因になります。
以前はカフェインの摂り過ぎも良くないとされていましたが、近年は「コーヒーのカフェイン摂取は赤ら顔の発症を予防する」という研究結果が報告され、過度に気にする必要はなさそうです。
ビタミンB2・B6は皮脂の分泌を抑える作用があるため、多めに摂るよう心がけましょう。
内山星子
元エステティシャンの知識と経験を活かし、お肌のお悩みにきめ細かくおこたえする美容のプロ。趣味はアウトドア。