2021.07.15

デリケートゾーンにニキビ!?この「できもの」の正体は…?

おしりやデリケートゾーンにプツっとできたニキビ、気になりますよね。特に夏場は汗をかいて蒸れたり不衛生な状態になりやすい季節。自分の目でしっかり確認できず、他人にも相談できず…と、一人で密かにトラブルを抱えてしまっている方も少なくありません。

実は、デリケートゾーンにできたニキビは、まず「本当にニキビかどうか?」から判断する必要があります。腫れや痛みが激しいものや、なかなか治らないものは単なるニキビではない場合も…。

間違ったケアで悪化させないために、知っておいていただきたいポイントをご紹介いたします!

そのできものは、本当にニキビ?

デリケートゾーンのできもの(吹き出物)がニキビとは限らず、他にも考えられる症状がいくつかあります。

・毛包炎(毛嚢炎)
毛根を包み、皮膚に毛を固定している「毛包」。この毛包に細菌が感染して炎症が起こったものを「毛包炎」、もしくは「毛嚢炎(もうのうえん)」と呼びます。
同じ毛穴のトラブルではありますが、アクネ菌により炎症を起こすニキビとは別物です。

・粉瘤(ふんりゅう)
なんらかの理由で毛穴の一部が内側にめくれて袋状になり、その中に角質(垢)や皮脂がたまって徐々にできものが成長していく皮膚疾患です。清潔にしていればできないというものではなく、老若男女問わず、誰にでも、全身どこにでもできます。
痛みやかゆみがないことが多いのですが、押すと中からとても臭い垢と油が混じったものがでてきたり、放っておくと腫れて炎症を起こしてしまう「炎症性粉瘤(えんしょうせいふんりゅう)」になることがあります。

・性器ヘルペス
ウィルスによって、性器周辺にかゆみや違和感をともなった直径1〜2ミリの水膨れや赤いポツポツが複数でき、痛み、発熱、リンパ節の腫れといった症状が出ます。(性器以外では口や顔面に症状が出ることも。)
皮膚の症状が改善されてもこのウィルスは一度感染すると消えることがなく、疲労や月経、アルコール、紫外線、長時間の精神的なストレスで再発することがあります。

・バルトリン腺嚢胞
膣の入り口後方にある「バルトリン腺」が細菌や何らかの理由でふさがってしまうと、分泌物が外に出られず腫れて嚢胞ができます。大きさはエンドウ豆くらいからゴルフボールよりも大きくなることも。
そこに感染を起こすと膿がたまり、バルトリン腺膿瘍(のうよう)となって激痛を伴い、歩行が困難になる事もあります。

トラブルを起こさないために

デリケートゾーンのできものはニキビではないことも多く、痛みや気になるしこりを感じたら、早めの受診をおすすめします。(婦人科、皮膚科もOK!)
汗や皮脂で蒸れ、雑菌も繁殖しやすいデリケートゾーンは、日頃からケアすることを心がけましょう。下着の擦れや刺激による黒ずみも防げますよ!

  • 湯船に浸かって血行が良くなってから体を洗う
  • ボディソープをつけてゴシゴシ洗わない(自浄作用が弱くなってしまうため)
  • 締め付けが強いタイトな衣類(スキニーパンツ・ガードル・締め付けがキツイレギンスなど)を長時間着用しない
  • 長時間座るお仕事や予定がある時は、こまめにトイレに立つなど動くようにして、蒸れを防ぐ
  • 下着はこまめに買い替える→週に2回ほど着用するものは、1年で買い替えよう!
  • ムダ毛を処理して蒸れにくい状態をつくる

アンダーヘアのムダ毛処理はどうしたらいい?

デリケートゾーンのニキビ予防、蒸れ防止のためムダ毛処理をすることはおすすめ!

しかし、自分で処理しようとすると、表皮が傷ついたり菌が入ったりすることがあります。
お肌はそういったダメージを受けると自然治癒力が働き、傷や炎症を治そうとする過程で毛穴がふさがって埋没毛(埋もれ毛)となってしまうので、極力お肌にダメージの無い方法で処理してくださいね。

自己処理をする場合は、カミソリではなく専用の電動シェーバーを使いましょう。

この記事を書いたのは
株式会社ピカイチ コスメコンシェルジュ
飯野あゆみ
株式会社ピカイチ コスメコンシェルジュ<br>飯野あゆみ

今まで1000名以上のお客様にアドバイスしてきた実績をもとに、多くのスキンケア商品を企画・開発。美容部員、エステティシャン、スポーツインストラクターなどの経験をもつ、お客様の美容と健康に向き合うスペシャリスト。趣味は空手、スノーボード、釣り、読書。

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