2020.08.07

女性ホルモンのおはなし

女性なら誰しも耳にしたことがあり、生きていく上で切っても切り離せない存在

「女性ホルモン」

女性らしい身体になるために必要で…
月経が起こったり…
妊娠や出産、閉経で女性ホルモンの量が揺らいだり…

少ないよりは多い方がいいような気がするけれど、本当はよく解っていない方も多いのではないでしょうか?

そこで、今回も管理栄養士の長谷川舞さんに女性ホルモンについてお伺いしました!

読み終わるころには、そんなに深いかかわりがあったのか!
と生活習慣や食生活を見直したくなること間違いなしです!

女性ホルモンってなあに?

女性の体は、女性ホルモンに支配されていると言っても過言ではありません。女性ホルモンが出ることで、女性らしい身体になったり、月経が起こったり、妊娠・出産ができたり、更年期障害がおとずれたりするのです。
女性ホルモン自体には、身体に変化を起こす機能はありません。(他の身体の機能を調節するホルモンも同様ですが)女性ホルモンが血液中に存在することで、身体が様々な変化を起こすのです。

女性ホルモンってすごい!

一生のうちに分泌される女性ホルモンの量はたったのティースプーン1杯ほどです。そんなごくわずかな量の女性ホルモンが様々な身体や心の変化を起こしたり、女性の健康や美に大きく影響を与えたりしているのです。

2つの女性ホルモン

女性ホルモンには、エストロゲンとも呼ばれる卵胞ホルモンとプロゲステロンとも呼ばれる黄体ホルモンの2種類があります。
エストロゲンは、女性らしさに関わるホルモンで、胸やお尻に脂肪をつけたり、肌や髪のハリや潤いを保ったり、骨密度を保つ働きがあります。また、脳や自律神経にも作用し、女性の心身に大きく影響を与えるホルモンです。第二次性徴や更年期障害が起こるのもエストロゲンの増加や減少によるものです。
プロゲステロンは、妊娠・出産に関わるホルモンで、妊娠するために子宮内膜を整えたり、基礎体温をあげたり、体に水分を溜め込んだりする働きがあります。また、プロゲステロンの分泌が維持されることで妊娠が継続されます。
この2つのホルモンは、一定の周期で分泌量が変化しています。月経が起こるのも、2つのホルモンの分泌量の変化によるものです。月経が終わると、エストロゲンの分泌が多くなり、肌や心身のトラブルも少なくなります。エストロガンの分泌が減ると排卵が起こり、プロゲステロンの分泌が多くなります。基礎体温の上昇やむくみが起こり、子宮内膜が分厚くなり、身体は妊娠の準備をします。しかし、受精卵が着床しないと、エストロゲンとプロゲステロンの分泌が減り、月経が起こります。

女性ホルモンと仲良く生きる

女性ホルモンは、10代前半から分泌量が徐々に多くなり、20代中ごろから30代中ごろまでが一番分泌の安定する頃です。そのあとは、徐々に分泌量が減少しはじめ、40代半ば〜50代半ばには激減してしまいます。それによって、更年期障害が起こります。また、毎月のホルモンサイクルによっても、心身に変化が起こります。
そんなときは、バランスの良い食事をとり、良質な睡眠と適度な運動を普段よりもより一層意識するようにしましょう。自分の身体の声をよく聞き、ゆっくりお風呂に入ったり、好きな音楽を聴いたり、好きな香りを使ってアロマテラピーを行ったりして自分をケアすることも大切です。
また、ホルモンバランスの影響でつらい症状のある時は、無理せず、産婦人科の先生に相談したり、薬や漢方の力を借りたりすることも必要です。

女性ホルモンの代わりになるもの

女性ホルモンは身体の中で作られる量には、限りがあり年とともに分泌量が減ってきてしまいますが、女性ホルモンと非常によく似た働きをするものがあります。聞いたことのある方も多いかと思いますが、それは、大豆に多く含まれる「大豆イソフラボン」です。
大豆イソブラボンは、大豆だけではなく、大豆を加工した豆腐、豆乳、納豆、きな粉などの大豆製品にも多く含まれています。日々の食事の中に積極的に取り入れていきましょう。
また、女性ホルモンの分泌を増やすことはできませんが、いろいろなものを食べ、バランスの良い食事をすることによって、女性ホルモンの分泌を安定させることはできます。女性ホルモンは、たんぱく質と脂質からできるので、しっかりとるように心がけましょう。また、食物繊維や発酵食品をしっかり食べ、腸内環境を整えることも大切ですよ。

女性ホルモンが少なくなってきたら…

女性ホルモンが少なくなってしまっても、女性としても人生が終わってしまうわけではありません。女性ホルモンが減ってしまうことによって起こる身体や心の変化は仕方のないものです。しっかりと受け入れ、休息しながら、より充実した生活ができるようにしましょう。
女性ホルモンが減ってくると、身体の衰えも一気に進み、骨や血管、筋肉も弱ってしまいます。女性ホルモンが減ってしまう前から、カルシウムやたんぱく質をしっかりとる食事を心がけるようにしましょう。
つらい時ほど、食事だけでなく、睡眠や運動などを大切にし。自分の心や身体をケアしてあげてくださいね。

この記事を書いたのは
管理栄養士・フードデザイナー
長谷川 舞さん
管理栄養士・フードデザイナー<br>長谷川 舞さん<br>

管理栄養士・フードデザイナー。 大学卒業後、愛知県内の病院で管理栄養士として栄養指導や献立作成などに従事。 また、児童館などでの離乳食講座や食育講座、子ども向けの料理教室、お料理イベントやケータリングなども行い栄養士として幅広く活躍していた。 2014年の夏にベトナムに移住。1年ほど飲食店で働き、独立。 現在は、ホーチミンを中心に料理教室や食事相談、ダイエットサポートなどを行っている。また、幼稚園での食育活動、病院での栄養指導、飲食店などでのメニュー開発や調理指導も行っている。 『食で健康・食で幸せ』をモットーに可愛くて楽し食卓作りがモットー♪

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